12月20日,本学の研究グループが開発に携わった「プラズマ波動・電場観測器 (PWE:Plasma wave experiment)」を搭載した,宇宙航空研究開発機構(JAXA)のジオスペース探査衛星ERG (Exploration of energization and Radiation in Geospace)がJAXA・内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられます。
ERG衛星は「バンアレン帯(放射線帯)」(※)の観測を目的としています。 バンアレン帯のメカニズムを解明するためにはバンアレン帯内部の電磁場と高エネルギー粒子を「その場」で同時観測する必要があり,PWEはミッション達成の重要なカギとなる,電磁場計測を行います。
PWEは,主任研究者を総合メディア基盤センターの笠原禎也教授が,副主任研究者を理工研究域電子情報学系の八木谷聡教授が務め,金沢大学・東北大学・京都大学・富山県立大学を中心とする研究チームで共同開発した観測器です。理工研究域電子情報学系尾﨑光紀准教授が磁場観測センサ (サーチコイル),総合メディア基盤センター井町智彦准教授がPWE観測器を制御するソフトウェアの開発にも携わっています。
※バンアレン帯(放射線帯)
地球の赤道上空を中心にドーナツ状に取り巻く放射能の強い領域。バンアレン帯は,「宇宙嵐」によってダイナミックに生成・消失を繰り返すことが知られており,人工衛星や宇宙飛行士の活動などに大きく影響をおよぼすが,その変動の物理メカニズムは,未だ解明されていない。
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