私は2021年3月初旬の10日間に海外留学ファーストステッププログラムinバンコクに参加しました。タイのマヒドン大学が提供する、マレーシアやインドネシアの学生と一緒に英語でタイの文化や歴史について学ぶプログラムです。新型コロナウイルスの影響でオンラインでの開催となりましたが、想像していたよりも充実した経験ができ、参加して良かったと思っています。

プログラムは、午前中にオンデマンド型の動画を見て、午後からはWebexを使ってリアルタイムで授業を受けるというもので、最終日には学んだことについて、グループ単位でプレゼンテーションをしました。

タイ語のあいさつ、服装や祭りなどの文化について、講義形式だけではなくライブ形式で学ぶ時間もたくさん提供されたので、思っていたよりもずっとリアルな体験ができました。自分で材料を揃えて簡単なタイのサラダを作ったり、ムエタイやタイのダンスをみんなで練習したりしたときには、オンラインでも画面をとおして同じ時間にいて、共通の体験をしている、みんなが「楽しい」と感じている実感がありました。その中でも一番印象深かったのはやっぱりタイ料理です。マヒドンの学生スタッフが料理して食べる様子があまりにも美味しそうなので、私はもういつか絶対にタイに行こう！と決心しました。

そして、一緒に学んだ海外の学生のコミュニケーション能力の高さと、自国に対する知識の豊富さにはいつも衝撃に近いショックをうけていました。彼女たちの英語力はとてもレベルが高く、スムーズで、積極的なやり取りには気後れしてしまうほどでした。そんな彼女たちから刺激を受け、プログラムの後半では最初に比べて自信を持って話せるようになり、チャットにも積極的にコメントを書き込めるようになりました。

また、彼女たちは自国の文化にとても詳しく、たくさんのことを教えてくれました。彼女たちの言葉や表情からは、自国に対するプライドを感じました。一方で私は、聞かれたことに対しても調べて答えるばかりで、知識不足を痛感せざるを得ませんでした。彼女たちの言葉を聞いているうちに、私は、自国の文化を知っているからこそ、他国両方の文化への理解も深まるのではないかと考えるようになりました。すると同時に、日本の文化をもっと知りたいという気持ちと、日本の文化に誇りを持つべきだという思いも生まれました。

ライブ形式の授業は1日2～4時間ほどのもので、経験できることは限られていましたが、初めて海外の人々と深く関わり、たくさんの学びと共に新たな気付きも得て、自分の考え方に変化が起きたという点で、とても有意義な経験でした。今後、様々な人と関わる機会があると思います。その時には、自分の文化や価値観を自信を持って伝えられるように、また、相手の文化や価値観をしっかりと理解できるようになりたいと思います。世界中の多様な考え方を知り、もっと視野を広げていきたいです。