私は「トビタテ！留学JAPAN」第11期地域人材コースに採用され、5ヶ月間のスウェーデン・カールスタード大学での派遣留学、2ヶ月間のニューヨークでの海外インターンシップを経験しました。

 

スウェーデンでは、日本が現在抱えている“男女間格差”という問題を、北欧諸国のSDGs（社会・経済・環境の諸問題を解決していくための世界基準の持続可能な発展目標）の達成度の高さに着目し、「誰一人取り残さない持続可能な社会を作るために北欧諸国が行っている政策や取り組み」を学びました。

大学では社会学（主にジェンダー学）と医学を組み合わせた授業や、北欧諸国の歴史や政治について学ぶ授業を受講しました。学外では、実践活動としてスウェーデンの地方都市ヨーテボリの地域経済庁へ「国民のSDGsの意識や取り組み」について取材に行ったり、スウェーデンのジェンダー平等の取り組みの一つであるユースクリニック（若年層向け保健施設）へ取材に行きました。

 

ニューヨークでは、ショールームでの接客や営業活動に携わりながら「環境配慮商品の需要」や、SDGsに関わる業界認証の普及などの「アパレル業界のCSR・サステナブル活動」について学びました。私はこのインターンシップ活動に加えて、毎日語学学校にも通っていました。そこで英語力を磨くことができたのはもちろんですが、それ以上に、様々な国の人との出会いによってその国が抱える社会的・政治的・経済的問題を知り、日本という国を客観的に捉えることができたということが大きな学びでした。

 

2020年は新型コロナウイルスの世界的流行で、非常にイレギュラーな年でした。

私は2020年の1月から3月まで、異常なスピードでロックダウンへ向かうニューヨークで、街中で鳴り止まない救急車のサイレンや大使館や日本政府から毎日来るアラートに怯えながら生活をしていました。もちろん、毎日通っていたインターンシップや語学学校は全てリモート対応となり、お世話になった同僚や上司、仲良くなったクラスメイトたちへ最後の挨拶も感謝も伝えられないまま日本に帰国することになってしまいました。「今日と同じ明日は二度とやって来ない」という言葉を体感した経験でした。

 

そんな経験を経た私から、留学を目指す在学生・受験生の皆さんへ

金沢大学は、短期留学、海外インターンシップ、そして長期派遣留学のプログラムが非常に充実した大学です。いま留学することが難しくても、いつか必ず来るその未来のために1日1日を大切にしながら、日々貪欲に知って学んで吸収してください。

（掲載日：2020年5月28日）