私は2013年の8月から9ヶ月間，ニューヨーク州立大学バッファロー校（以下UB）に留学し，楽しさ，喜び，寂しさ，惨めさなどにあふれた非常に濃い時間を過ごしました。
私が留学したいと思ったのは3年生の夏です。それまでの私は，英語教育専修にいながら，海外へ行った経験がなく，英語も堪能ではありませんでした。そんなとき，留学から帰ってきた先輩の体験談を聞いて，何か自分の中で憧れや焦りのような感情が芽生えました。教育実習で自分の力不足を痛感したことも重なり，何もしないまま教壇に立とうとしていた自分に憤りを感じました。そして，英語力をつけたい，教育学，言語学を学びたい，異文化に触れてみたい，という思いが大きくなり留学を決意しました。
私は4年後期からの留学となりましたが，何かに挑戦することに遅すぎるということはないと思います。留学を決意した後は，友人が心配するくらいひたすらTOEFLの勉強を続けました。

UBは，みなさんが思い浮かべるニューヨークとは違い，田舎にあります。2つのキャンパスを無料のシャトルバスが頻繁に行き来しており，そのバスでモールにも行けるので生活面でも困ることはありません。
全体の15％を占めるという留学生の多さがUBの特徵です。そのため留学生に対するサポートが充実しています。様々な授業が開かれていますが，ESLという留学生のための英語の授業もあります。初回の授業はガイダンスなので，興味のある授業はまず出てみてから決めるといいと思います。私は後期にレベルの高い 教育学と言語学の授業をとったので，とても歯ごたえのある学期となりました。

留学中最もつらかった思い出の一つは，後期にとった教育学の授業です。2時間40分ぶっ通しの授業のほとんどはディスカッションで，毎回の課題も相当なものでした。私1人だけが留学生でディスカッションでは思うように活躍できず，不甲斐なさで何度もくじけそうになりました。しかし，事前に課題を教えてもらって準備をしたりなど，先生のサポートのおかげでなんとか乗り切ることができ，今となっては1番ためになった授業だったと思えます。

交換留学生は基本的にキャンパス内の寮に住むことになります。North Campus，South Campusどちらにも寮があり，どちらのキャンパスにするか，何人部屋がよいか希望が出せます。医学系以外の授業はほとんどNorth Campusで行われますが，シャトルバスが5〜10分おきに走っているので，どちらに住んでも問題ありません。（ちなみに，South Campusの方が留学生が多く交流が盛んなようです！）私が住んでいたNorth Campusの寮は，1階ごとに共有バスルーム，キッチンがあり，ラウンジでみんなで勉強することもできます。また，ジムやコンビニ，卓球，ビリヤード 場，フードコート，勉強部屋といった施設があります。勉強部屋では学部ごとのチューターサービスも受けることができます。これらはSouth Campusの寮でも同様です。費用は高いですが，勉強に専念でき，充実した生活を送ることが出来る，本当に恵まれた環境だと思います！また，先にも書きましたが，UBは留学生のサポートが手厚く，私はよくお世話になりました。またクラブ活動も盛んで，体育系，文化系何でもあります。日本をはじめ各国の Student Associationという集団もあり，異文化交流も楽しめます。

私が留学して1番良かったなと思うことは，たくさんの人に出会えたことです。いろんな考えをもつ人と関わることで，自分のこと，世界のこと，何でも考え直すきっかけになります。また，留学するにあたり相談にのってくれた先生方，元気をくれた友人，全ての面で支えてくれた家族のありがたさに改めて気づくことができました。失敗すること，うまくいかないこともたくさんありましたが，周りの人たちのおかげで人として成長できたと思います。

 

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（掲載日：2015年3月17日）