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日本人学生 × 金沢大SGU

人間としての自己を磨き,専門人としての自己を磨き,
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*トビタテ!留学 JAPAN 日本代表プログラム(ドイツ)*
自然科学研究科(博士前期課程)電子情報科学専攻

莨谷 平 さん

私の利用した奨学金「トビタテ!留学 JAPAN 日本代表プログラム」(以下、トビタテ)は、応募者が自由に立てた留学計画に対して支援を行うものである。留学先での現地活動を含める必要があり、その点で語学留学とは異なる。そのトビタテの性質上、私の留学は受け入れ先で初の“特別な”立場となり、艱難辛苦な日々を余儀なくされた。

ドイツはフライブルグ、67の研究所・研究ユニットを持つ欧州最大の応用研究機関の一つであるフラウンホーファー応用固体物理研究所が私の留学先である。私は、「Green Diamond」プロジェクトの一員として研究を行うことになった。このプロジェクトでは、ダイヤモンド半導体を用いたパワーデバイス作製を目標としており、ヨーロッパの13の大学・施設との共同研究である。私は、ダイヤモンドの表面やその加工、金属の選定に関するテーマを担当した。

大きな期待と不安を抱えつつ、全てが初めての海外研究生活をスタートさせた。やっと環境や各種装置も使い慣れてきた頃、大きな疑問と向き合うことになった。「今していることは本当に自分がしたかったことなのだろうか?」と。なぜなら、言われたことをこなすだけで、研究というよりも作業であると思ったからである。自分なりに訴えたが、無駄だった。

ある日、私は思い切った行動に出た。研究の問題点を列挙し、上層部に指示が適切でないと直訴。無駄なミーティングを欠席し、グループリーダーのミーティング要請さえもキャンセルした。結果、グループリーダーがオフィスに乗り込んで来る自体に発展。それでも、「研究させろ‼」と感情のままに怒鳴った。やっと研究の方向性を決める権利を得たが、同時に責任を背負うことになった。そこからは必死に昼は実験を行い、夜は論文を漁った。気がつくと年を越していた。引いた風邪は2ヶ月治らなかった。そして、小さな成功と大きな自信を得ることができた。

目的のない留学はお金と時間の無駄です。ほとんどのことは日本でできます。とっとと諦めてください。逆に、目的を持って留学に行きたい人は決して最後の最後まで諦めないでください。

 

(掲載日:2018年1月9日)

  • 研究所の看板前にて with 同僚<br />
研究所内は撮影禁止。ならばその外側で撮れば良いだけである。<br />

    研究所の看板前にて with 同僚
    研究所内は撮影禁止。ならばその外側で撮れば良いだけである。

  • 結果を発表させろとゴリ押しして勝ち取った部署ミーティングでの発表風景。

    結果を発表させろとゴリ押しして勝ち取った部署ミーティングでの発表風景。

  • 誕生日パーティ with 研究所の同僚とその彼女や家族ドイツでは、誕生日を迎える人がホストになりおもてなしを行う。

    誕生日パーティ with 研究所の同僚とその彼女や家族ドイツでは、誕生日を迎える人がホストになりおもてなしを行う。

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